NIPT(新型出生前診断)
NIPTは母体の血液に含まれる胎児の遺伝情報を調べる検査で、新型出生前診断ともいわれます。
検査時期
・妊娠9週~18週
妊娠9週~と早い段階で検査をすることが可能ですが、非確定検査ですので、陽性となった場合、羊水検査(確定検査)が必要となります。羊水検査を行うのは16週以降となりますので検査までの間、精神的な負担が予想されます。また、結果が出る前に流産をされてしまうこともありますので、当院では、妊娠12週~13週での検査をお勧めしています。
※NIPTは、母体血中に流出する胎児ゲノムを解析する検査です。
検査可能な胎児ゲノム率の範囲は4%(双胎:8%)以上なので、胎児ゲノム率が4%未満の場合、再検査(費用負担なし)が必要となります。
検査対象
・年齢の制限は設けておりません。
・染色体疾患(21/18/13 トリソミー)に対する不安がある方
・母体血清マーカー検査(クアトロテスト)、コンバインテスト、エコーなどで胎児に染色体疾患(21/18/13 トリソミー)の可能性を指摘された方
・過去に染色体疾患をもつ赤ちゃんを妊娠、出産された方
・両親の一方にロバートソン転座がある場合
・高年齢の妊婦
費用
120,000円(税込)
・陽性時の確定診断のための羊水検査費用の負担はありません。
※当院は医学会が認める認定施設で、福岡市立こども病院のNIPT連携施設です。
遺伝学的検査
染色体の変化の診断やリスクを判定するもので一般に行う検査ではなく、特別な理由や強い希望により受けることができる検査です。遺伝カウンセリングでは、それぞれの検査の方法や合併症、検査でわかること・わからないこと、検査を受けることの意味、また、検査結果などについて十分にご理解頂くようサポートし、赤ちゃんへの心配事に対してどのように対応するのがご夫婦にとって最良か、とりうる選択肢をお話させて頂きます。
※ご注意
遺伝カウンセリングを受けた後、出生前検査は必ずしも受けなくてはいけない検査ではありません。検査を受けるかどうかを含め、ご夫婦で十分に話し合いを行ってください。そのために、基本的には妊婦さんひとりではなく、パートナーとご一緒にご受診をして頂きます。
当院で行っている検査とその時期
妊娠週数と検査 | 費用(税込) |
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妊娠9-18週 | 120,000円 |
妊娠11-13週 | 5,300円 |
妊娠15-18週 | 27,500円 |
妊娠16週以降 | 121,000円~ |
★ 備考
※1 超音波エコーによる胎児スクリーニングは頭蓋内構造、顔面、心臓、胃・膀胱、四肢脊椎など多岐にわたります。当院に通院している場合、ほぼ都度、適切に実施しています
※2 胎盤が前壁付着の場合は妊娠18週以降に実施することを勧めています
※3 インサイト(FISH法)を追加するとプラス1万円
絨毛染色体検査は流産リスクがあり、また精度が劣るため、当院では実施していません。
周産期遺伝外来の受診費用
検査前の遺伝カウンセリング料(初診料、エコー検査料込み 税込) | |
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当院に通院している場合 | 1,000円 |
他院に通院している場合 | 8,000円 |
胎児スクリーニング
胎児スクリーニングとは超音波診断装置(エコー)を使用して赤ちゃんの発育を診たり形態的な異常や胎盤・へその緒の異常がないか診断します。
胎児のうちに異常を見つけることで出生前後の適切な処置や治療などを受けることができます。
胎児エコー検査には、専門技術を要します。とくに胎児スクリーニングは正確な診断も重要ですが、予後や新生児期の治療法も知っていないとただ診断するだけでは無用な心配を与えてしまい、よい診療とは言えません。一般的に、胎児スクリーニングは妊娠20週前後と30週前後の2回行っている施設が多いと思いますが、胎児の向きや胎盤の位置によって観察できない場合がありますので、時間の許す限り毎回の妊婦健診で、胎児スクリーニングを行っています。
提供:GEヘルスケアジャパン