妊娠後期になると手足のむくみが気になる方も多いようです。今回はそんなお悩みについて、お答えします。
妊娠すると身体の水分が3割ほど増えるので、妊娠後期に入り大きなお腹に圧迫されると下半身の血行が悪くなり、これがむくみの原因となります。このため、夕方や立ち仕事の後などに足がむくみやすいという人には「医療用弾性ストッキング」をおすすめしています。特に足の表面に下肢静脈瘤がある方は、終日履いてみるといいと思います。ただ夏の暑い時期などは蒸れるので、寝る時などは足元にタオルケットを薄く広く敷いて、その上に足を置いて寝るといいでしょう。入浴中のマッサージも効果的です。塩分は摂りすぎないように注意してください。またお腹が大きくなるとストッキングが履けなくなるので、一晩寝ても解消されない場合は、漢方薬などもおすすめしています。
下肢静脈瘤について
立ち仕事やデスクワークの方は、職業柄、下肢に静脈瘤は出やすく、妊娠するとひどくなる傾向があります。これを(表在性)下肢静脈瘤といって、ミミズが這っているような大きな青色の静脈がふくらはぎや太もも裏に浮き出てきますが。ひどくなると周囲が青や黄色に変色します。最近は日帰り手術などもできるようになりましたが、妊娠中は手術を受けることができませんので、症状がある方は早い段階から医療用の弾性ストッキングを着用して酷くならないように留意することが大切です。静脈瘤の場所によって、ふくらはぎ用、大腿用、ウエスト用があります。ご購入の際はかかりつけ医にご相談ください。